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オートアンテナチューナーの修理

TS-690V
01 /07 2014
動作時にギイギイ音がしたTS-690Vのオートアンテナチューナー AT-450、早速分解して、中身を確認してみました。

まずはTS-690Vのお腹を開けます。



ユニットは右側に入っています。



結構大きくて、重いですね。
手前にDCモータとギアユニット、奥にバリコンとコイルが収まっています。

まずはDCモータとギアユニットを外します。





モータの軸受けは問題無い感じ。

ギアユニットを見ると、まず気づいたのが、グリスが全く付いていません。
普通、このようなギアユニットはフリクション低減のためのグリスが付いていますが、
このユニットには付いていませんね。
こういう仕様なのか、はたまた付けるのを忘れたのか?

縦に見える真鍮とプラスチックのギアを外してみると、プラスチックのギアに亀裂が入っていたり、上下を押さえるプレートにこすれた跡が見られました。
たぶんこれが原因でしょう。

亀裂が入っていたギアは問題無いレベルでしたので、そのまま使うことして、
まずは、モータの軸受け部分のオイルを滴下します。
オイルはこの手のモータ用に使われている、ポリαオレフィン系の合成油にしました。
(仕事がこっち系なので。。。HI)
爪楊枝を使ってシャフトと軸受けの所に付けておきます。




それから、ギア部分にはグリスを付けました。
こちらも、この手のプラスチックギアに使える専用のグリスです。
(このグリスも仕事で使っている物です。変なグリスを使うとケミカルアタックと言って、
プラスチックがグリスで侵され、亀裂が発生したり、場合によっては溶けたりしますので、要注意です)



全体に薄く付けました。
余りたっぷり付ける必要はないでしょう。
ギアと押さえプレートの隙間にも薄く塗っておきました。

これで完成。
モータとギアユニットを組み立てて本体に取り付け、トランシーバーに内蔵しました。




いよいよ、動作確認します。
バンドチェンジごとにATUが動き、ギイギイ音も全く発生しなくなりました。
動作音も少し静かになったかな?
旨く直せて良かったです。
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コメント

非公開コメント

No title

さすが、プロの技術ですね。
私なら、油なら何でも、所かまわず、
振りかけますね。hi

No title

masaさん、こんばんは。
適当なオイルやグリスは一時は大丈夫かもしれませんが、
長い時間経過すると変化してしまうので、使うのは危ないです。

No title

Good Job!

そのOILはホームセンターでも入手出来ますかね?

No title

UBLさん、こんにちは。
残念ながら、特殊なオイルなので、市販は無いと思います。
業務用なのですが、調べればRSコンポーネンツあたりにあるかも?

No title

コンチワ.
ついでに,例のコンデンサはチェックされました?
それと,ATUは良く判りました.
参考にさせていただきます.

No title

ja8**dさん、こんにちは。
例のコンデンサーは以前にメーカで交換してもらいました。
基板の腐食も無かったようです。
ATUは参考になれば幸いです。HI

AT-450オートアンテナチューナーの修理

おはようございます。突然の書き込み申し訳ありません。
私も訳(倉敷市真備町水害)があり AT-450を分解したのですが、組み立て時VCとVRの噛み合わせ位置が不明になり、VC、VRが連続回転しVRのストッパー位置でモーター部のギヤの噛み合いが外れ破壊しそうになり WEBを探していたら貴局のWEBが見つけられ問い合わせをさせていただいています。
もし 合わせ方法などご存じでしたら教えていただきたいのですが。ご都合がよかったら教えてください。VCの回転角とVRの回転角の位置関係を知りたいのですが。KENWOOD サービスに問い合わすも不明との事で教えてくれません。
de ja4elx

ありがとうございました。

Re: AT-450オートアンテナチューナーの修理

尾崎様
コメントありがとうございます。
回転角を合わせる方法について、あいにく知識を持ち合わせておりません。
また、残念ながらTS-690Vはすでに手放してしまいましたので、現物を確認することができません。
お力になれず申し訳ありません。

JK1TCV Kazu

QRPメイン、時々QROでDX、移動運用、コンテストなど楽しんでいます。